古仁屋

喜界島~到着

5:00に喜界島を出たフェリーは、2時間後の7:00には奄美大島の名瀬港に到着した。名瀬港には過去2回来たことがあるので、ミーハーな旅行者心理も薄れていて、接岸中は室内で寝て過ごした。

案の定、喜界島から乗り込んできた人たちのほとんどは名瀬で降りて、鹿児島港での乗船時は満員だった客室は、自分一人だけになった。

すっかり日が昇り、晴天の中、フェリーは次の目的地・奄美大島の南端の古仁屋港に向けて出向した。もう寝ている時間ではないので、身支度を整えて、ロビーの机と椅子で持ってきた宿題(仕事)をした。今までと違うのは、左手にずっと奄美大島の緑緑した島影が伝っていることだった。

フェリーが大島海峡に入ると、福岡でいつもお世話になっているTさんの地元で、一昨年訪れて色々と思い出ができた加計呂麻島が見えてちょっとテンションが上がった。

地図で見ると小さいけれど、実物は大きく感じた。結構、長いこと加計呂麻島の島影が続いたからだ。加計呂麻島の外周は、複雑に入り組んだ地形をしているので、加計呂麻島の岬なのか、手前に無人島があるのか、一見よくわからない景色が続いた。

島影を見飽きてきた頃に、Googleマップ上で古仁屋港到着が間近になったので、ミーハーな旅行者心理から、早速荷物をもって、港を見るべくデッキに出た。

9:40に古仁屋港に到着。確認できただけで、古仁屋港で降りた人は自分を含めて3人?ごくごく少ない人数が下船した(名瀬港を出てからごくごく少ない人数しか載っていなかったけど)。何人乗ってきたのかはわからないけれど、下船者よりもっと少ないはず。この先、フェリーは徳之島と沖伊良部島に行くみたいだけど、両島間の行き来は盛んなのか?それともほとんど貨物船状態になるのか?乗っていないからわからない。

加計呂麻島で黒糖を製造するNさんとの再会

フェリーを降りる直前に、一昨年加計呂麻島で通りすがりに製糖の様子を見せて頂いたNさんご夫婦のお砂糖を、請島でお世話になる予定の方の元へ持っていくことを思いついた。何もお土産は全て福岡の物でなければならない事はないのだ、という発想に今更至った。

Nさんのお砂糖は、名瀬にしか売っていないので、帰りに買っていく事は予定に入れていたけれど、古仁屋のお店には売っていないので、ダメ元でNさんに「実は今、古仁屋に来ていて、こういう理由で、直接売ってください」という電話をしたら、旦那さんがすぐに来てくださった。この日は旦那さんは腕の不調から家でゆっくりしており、加計呂麻の畑には奥さん1人で行っている、とのことだった。

古仁屋に寄るのだから、Nさんご夫婦に会いたいという気持ちはあったものの、ちょっと寄るだけなのに予定を調整させてしまうのが悪くて、事前に連絡はしていなかった。

パッケージングされたお砂糖の在庫はほとんど手元になかったそうで、自宅用にかろうじてあったジップロック入りのお砂糖を分けて下さった。

古仁屋を散策

「予定はあるの?」と聞かれたので、「郷土資料館に行ってみたい。」と言ったら、車で連れて行ってくれた。荷物を車に乗せるついでに、持っていた明太子の缶詰を1つNさんに渡した。車ではすぐだけど、歩くとちょっと遠い距離感だったので、とてもありがたかった。その上に、Nさんの解説付きで一緒に回ってくださった。

一部工事をしているブースを通り過ぎて、展示の2/3くらいを見ていたところで、学芸員さんが来て、実はその日は工事のため休館中であったことを知る。残りの展示を速足でまわって撤退。

古仁屋の市街地。家の門に七夕飾りを掲げている家庭が多いことが気になる。Nさんから、七夕飾りの跡に蝋燭を立てて、お盆のお迎えの準備をする、ということを教えてもらう。

こちらではお盆を旧暦(旧暦の7月13-15日/この年は新暦の8月16-18日)で行うことは知っていたけれど、七夕とお盆が連動していることは初めて知った。

市街地で役所の裏のハブが入っているというコンクリート固めの四角い物体を見せてもらう。物体には小さな勝手口風の扉が付けてあるだけで、覗き穴や窓のようなものはなく、中の様子は窺い知れなかったけれど、「チッチッ」という蛇の舌打ち?のような音が聞こえてきた。恐ろしい。。

市街地を抜けて、山道へ突入。

古仁屋の市街地の裏手にある山の上の展望台に連れて行ってくださった。とっっってもいい眺め!天気もよくて最高のタイミング。(たぶん)

歩くたびに尻尾が青光りしているトカゲが大量に脇に逃げていく。こんな奇抜な色のトカゲは初めて見たのだけど、地元ではお馴染みの存在のようだった。

山を下りて、今度は自宅を案内してくださった。1階が駐車場、2階が住居になっており、1階の駐車場に洗濯物に並んで干してあるバナナの房から、1本ちぎって頂いた。自分の普段の生活とは違う日常を見せてもらった気分。まだ黄緑色だけど、十分おいしいということを発見。

それから、2階でジュースを頂きながら、商売のお話しなどを聞いて、ちょっぴりご協力できそうなことがあったので、資料を頂く。

おすすめの昼食どころは「海の駅」とのことだったので、12:00前に海の駅のレストランまで送って頂き、お別れした。去り際に「帰ってラーメン食べよ。」と言っていたのを聞いて、わざわざ港まで送ってくださったこと(Nさんのご自宅から港(海の駅)までは結構近い)、突然来たのに色々と案内して頂いたこともあり、一瞬、「一緒にどうですか?」と言おうかと思ったけど、ひっこめて、そのままの流れでお別れして、一人で昼食を食べた。

日替わり定食は、普通の定食に小さなうどんかそばがついていて、800円だった。すごいコスパ。朝ご飯を食べていなかったから、お昼はたくさん食べなきゃと思っていたので、ちょうどよかったけど、やっぱり一度に量を食べるとお腹いっぱいになった。窓の外には14:00に乗る予定の与路島行きの船が真正面に見えた。

ご飯を食べて、付近のドラッグストアや生協を見物した。やはり本場はシェアが違う。

有人販売と無人販売との間くらいのお店。

壁の板材がすごい。散見する土嚢は一体何なのか?

船の出向の時間が迫ってきたので、港に向かった。

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